スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアムは、2023年3月23日(木)に「DX・スマートシティWG」をGlobal Business Hub Tokyoにて開催いたしました。当日はscheme verge株式会社代表取締役CEOの嶂南達貴氏と一般社団法人水都創造パートナーズ業務執行理事の曽伯文氏にご登壇いただき、DX・スマートシティ領域において、大企業とスタートアップが連携を進める上での工夫や今後の展開についてパネルディスカッションを行いました。その後、参加者で少人数のグループに分かれて、東京圏におけるDX・スマートシティの取組方向性についてディスカッションを行いました。
(1) scheme vergeと水都創造パートナーズの取組について
scheme verge は2018年に創業し、2019年から国土交通省の支援を受けながら、瀬戸内海エリアの観光型MaaSのプラットフォームとしてアプリケーションHoraiを手掛けております。また、地域のユーザー目線でサービスを展開しており、また集まった人流データの分析ツールの提供も行っています。これまで主に観光地や沿岸エリアを手掛けてきましたが、最近は都心部のエリアマネジメントにも活用されており、東京においても舟運と連携したエリアマネジメントの展開を考えております。
水都創造パートナーズは2017年に設立し、デベロッパーや鉄道等民間企業13社によって形成されています。主に、舟運の活性化、デジタル化によって得られたデータの活用、デベロッパーと連携したエリアブランディングの3つの事業に取組んでおります。
(2) scheme vergeと水都創造パートナーズの連携の経緯や工夫、今後の拡大について
水都創造パートナーズがscheme vergeと連携した経緯は、scheme vergeがただ技術を有しているのではなく、地元の多様なステークホルダーと連携し関係を構築しながら事業を進めている点に実現性を感じたことがきっかけです。2社の最初の連携プロジェクトである瀬戸内海エリアでの事業では、scheme vergeの水上タクシーに対して水都創造パートナーズが有する船着き場の予約管理システムを一部開発・導入することで、船着き場の予約を簡易化するプロジェクトでした。その後東京において、船着き場の予約だけではなく、乗船券の販売を行うECサイトとHoraiの機能を連携して展開しております。
scheme vergeは今後の事業展開として、都市部ではデベロッパーが各エリアの施策を統合し全体像を管理したいというニーズに応える事業展開を検討しております。地方では、自治体と連携しながら事業を進め、その後ゼネコン等の民間企業と連携し事業展開を進めることを検討しております。
水都創造パートナーズは今後の事業展開として、scheme vergeのデータと連携しながら緻密に都市開発を進めていき最終的には全国的でシステム化を通じた舟運や海運事業の活性化に繋げていくことを検討しております。
医療、環境、モビリティの3つのテーマに分かれ、ディスカッションしていただきました。
医療をテーマにしたグループからは、高齢者のランチ交流のプラットフォームを形成するという意見が挙がりました。
環境をテーマにしたグループからは、デジタルを通じて日常生活における様々な共同利用を行うという意見が挙がりました。
モビリティをテーマにしたグループからは、イベントの企画を通して、空きスペースを活用し、集客していくことが必要であるという意見が挙がりました。