スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアムは、2023年7月4日(火)にCity Lab Tokyoにて「Green×Global ~グリーン領域スタートアップのグローバル展開支援~」を開催しました。当日は株式会社TBM 取締役 坂本孝治氏にご登壇いただき、デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 執行補佐 宮澤嘉章とスペシャル対談を行いました。その後、お二人に対する質疑応答が行われ、最後は参加者による懇親会が開かれました。
開会にあたって東京都 政策企画局 スタートアップ・国際金融都市戦略室 戦略推進部スタートアップ推進課 課長 志田透氏からご挨拶をいただきました。東京都が昨年度から開始したグリーン・スタートアップ支援事業について、概要をお話しくださいました。
スペシャルゲストとして坂本氏をお迎えし、モデレーターを務める宮澤との対談が行われました。はじめに、坂本氏から自己紹介をいただき、その後、本題である以下の三つのテーマについてお話いただきました。
株式会社TBM 取締役 坂本孝治氏
1990年伊藤忠商事株式会社入社。2007年エキサイト株式会社に転籍。新規事業の立ち上げや上場に関わり、代表取締役に就任。2012年ヤフー株式会社入社。2014年YJ America,Inc.を設立し、社長に就任。シリコンバレーを拠点にスタートアップの開拓・支援に従事するなかで自身も企業側から世界市場に挑戦したいと、2016年社外取締役として株式会社TBMに参画。2018年6月から取締役を務める。
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 執行補佐 宮澤嘉章
米系戦略コンサルティングファームにて新規事業開発、M&A、営業改革、中期経営計画策定など、戦略立案から実行支援にわたるコンサルティングプロジェクトに、金融/ハイテク・テレコム/インフラ/消費財等業界において従事。その後、総合商社にて海外および環境インフラ領域における新規事業開発に従事。中南米に駐在し、現地大手企業/有力パートナーの開拓、関係深化や新規事業探索、開発を推進。デロイトトーマツベンチャーサポート入社後は、東京を拠点に、執行補佐として気候変動領域でのビジネスをリード。大手企業の新規事業開発、スタートアップ企業の成長戦略等を支援。
以下、対談の模様を抜粋・要約してご紹介します。
宮澤:本日はよろしくお願いします。まずは私から気候変動領域におけるグローバルトレンドについて、簡単にご説明をさせていただきます。
気候変動の影響は年々悪化しています。直近20年の経済損失はその前の20年に比べて倍増していて、この傾向は日々加速しています。そのため、2050年までのネットゼロ(※1)が求められており、その目標を達成するためには再エネや省エネ、電化などが大事になっているのですが、それだけでは約6割しか達成できず、まだ実現していないようなビジネスモデルや技術が残りの4割を達成するために必要になってくると言われています。ですので、スタートアップ企業を増やすことやイノベーションが求められているのです。
※1 大気中に放出される温室効果ガスの量と、大気中から除去される温室効果ガスの量を差し引いた合計がゼロになる状況
一方で、気候変動領域のイノベーションが形になるまでは時間が長くかかり、難易度は非常に高いです。いわゆる“死の谷”(※2)が多く深いと言われています。規模を拡大するにしても障壁が多く、簡単ではない領域です。それを打開するために、 政府、大企業、投資家、まさに今日お集まりいただいているような皆様と、スタートアップ企業が連携して取り組んでいく必要のある領域だと考えております。
※2 アーリーステージとミドルステージの間に、スタートアップの資金が底をつきそうになる状態。倒産件数が多い時期と言われている
米国では2兆ドル規模の投資計画を発表しています。インフレ抑制法案(IRA)を制定し、3690億ドルが予算化されて様々なグリーン領域に配分される予定です。このインフレ抑制法案によって、2030年までにグリーンハウスガス排出の42%削減を目指しています。こういった政府のサポートもあって、気候変動領域のスタートアップないしはイノベーションへの投資というのは年々増加しており、 21年度から22年度では倍増しています。
グローバルに目を転じるとこういった潮流があります。では、続いて坂本様のほうからサーキュラーエコノミー(循環経済)に焦点を絞ってお話をいただけますでしょうか。
サーキュラーエコノミーのトレンドとスタートアップの役割
坂本氏(以下、敬称略):サーキュラーエコノミーの経済規模は、2030年までに4.5兆ドル、日本円で600兆円になると言われています。再生材を世界の企業がどのぐらい使い始めているかといいますと、最も使っているのがコカ・コーラです。2019年のデータでは、彼らの資材のうち約9%が再生材を使っています。実はコカ・コーラは、2022年に全てのプラスチックのうち50%は再生材、彼らの言い方ではサステナブルな素材に切り替えるという宣言をしていて、 まだ発表されてないのですが、おそらく今日時点では、ほぼ50%近くに達しており、2030年には100%切り替えると宣言しています。さらに他の企業もこの動きに追随しています。
また、様々な環境ビジネスがある中で、我々が注目しているサーキュラーエコノミー、つまり廃棄物処理と資源活用のビジネスは、地球温暖化対策に特化したビジネスや、自然環境保護に特化したビジネスよりも、圧倒的に経済規模が大きいと言われています。
日本では年間800万トン以上のプラスチックが捨てられています。そのうち、サーマルリサイクル(発電に使われる焼却)と単純焼却を合わせると70%で、リサイクルされているのは25%。皆さんしっかり分別されていると思うのですが、未だにほとんどはリサイクルされずに燃やされています。そういった中で、日本でも、昨年からプラスチック資源循環促進法ができました。まだ強い罰則はないですが、この法律が今までと違うのは、容器包装リサイクル法のような一部のパッケージだけではなく、プラスチックを使っている全ての製品に関して、かつ、メーカーからそれを流通させている小売店、実際に使っている我々、自治体まで含めて全てが資源循環をしなければならないという枠組みの法律になっています。
宮澤:実際に坂本さんが国内でサーキュラーエコノミーに関する事業をやられている中で、国内の状況を、どのようにご覧になられていますでしょうか。
坂本:国内にはプラスチック循環促進法があり、国としても進めていかなければならないのですが、なかなか大企業の動きが遅いと感じています。アメリカのカリフォルニア州に面白い法律があります。ガソリン車を売ったら税金を払わなければならないのですが、その税金をプールした部分について、電気自動車を売った台数で割って、その会社に払うという法律です。 排気ガスを出す車には課税をし、そこで集めたお金は、排気ガスを出さない、電気自動車を作っている会社に払ってあげるということが起きました。
結果的には、テスラの一人勝ちになりました。テスラは2020年に初めて黒字を計上(約780億円)したのですが、実は彼らの2020年の黒字化というのは、車を売った利益ではなくて、カリフォルニア州でガソリン車を売った会社が払った税金(約1700億円)をもらったから達成できたのです。今日はこの場に国や東京都の方もいらっしゃっていますが、国の方針にコミットしていないところからお金を取り、コミットしているところに対してお金を払うといった仕組みを使っていただけると、 日本国内でももっと加速していくと思っています。
宮澤:なるほど、ありがとうございます。今日も、いろいろな方々がお集まりいただいていますので、どんどん意見交換ができるといいですね。次に、TBM様の具体的な事業概要について教えてください。
坂本:まず、会社名であるTBM(Time Bridge Management)という名前は、我々の創業者である山﨑敦義が、何百年も続くような事業をやっていきたい、サステナビリティ領域のトッププレーヤーになりたい、という思いを込めてつけました。
我々は創業して13年目になりますが、いま三つの工場を稼働させていて、その工場のメンバーを入れると社員数は300名を超えてきました。これまでいろいろな大企業の方々にご出資をいただいて、我々の事業を応援をいただいております。
我々の商品であるLIMEX(※3)の元のアイデアというのは、台湾の会社から、石灰石でできたストーンペーパーを輸入するところから始まっています。そのストーンペーパーの品質が悪かったため、いろいろな企業や国からもご支援いただき、独自の技術で開発したのがLIMEXです。
※3 LIMEX(ライメックス)は、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材。 日本で生まれたLIMEXは、石灰石を主原料にプラスチック・紙の代替製品を成形、またリサイクルが可能。
もともとLIMEXという事業から始めましたが、この後ご説明する資源循環事業というのも、昨年から事業化しております。
LIMEXを紙の代わりに使った場合は、水や森林を守ることができ、プラスチックの代わりに使えば、プラスチックの主原料である石油資源を守ることができます。石油由来のプラスチックが地球温暖化の最も大きい原因の一つでありますので、石油プラスチックの量を減らすことで、温室効果ガスの排出量を削減できます。さらに、これは資源循環に大事なことなのですが、LIMEXはしっかり回収すると繰り返しリサイクルが可能です。
大企業だけでなく、中小の成形工場の方々にも協力していただきながら、LIMEXの用途は広がっています。LIMEXは既存の設備を活用した製造や加工ができるという方針で開発をしていますので、いろいろな企業と競合せずにパートナーシップを結んで進めてこられております。
資源循環に繋がる部分でもいろいろなパートナーと連携しています。例えば、和歌山県にあるアドベンチャーワールドというテーマパークでは、店内で使う地図や飲み物用のカップにLIMEXを使っていただいています。 使用済みになったものは捨てずにためておいてもらい、我々がそれをお預かりして、テーマパーク内のレストランやカフェテリアで使うトレーに再生しています。他には、ベガルタ仙台というJリーグのクラブに、スタジアムで使われたLIMEXのカップを回収していただき、これを木材に混ぜてベンチとして生まれ変わらせて寄付をしています。水平リサイクルではないですが、しっかり回収して、新しい用途に生まれ変わらせる事例の一つです。
また、資源循環の大きな目玉の一つとして、昨年の11月11日に国内最大級のリサイクルプラント「横須賀工場」を竣工しました。今年の4月から本格的に稼働しておりますが、我々自身がリサイクル工場を立ち上げました。なぜ、わざわざベンチャー企業がリサイクル工場を新しく立ち上げたのか。背景はさきほどご説明したように、日本では約7割のプラスチックゴミが燃やされていて、日本でリサイクル業者と謳っている企業はほとんどが燃やすためのプロセスしか踏んでいません。我々は回収した年間4万トンのプラスチックを再びプラスチックにリサイクルすることに、この工場でチャレンジしています。この工場ではプラスチックだけでなく、今後、LIMEXが広がっていけばLIMEXも回収してリサイクルする準備を整えています。今後は国内に同規模の工場を複数拠点、さらに海外にも資源循環できる工場や仕組みを展開していきたいと考えています。
宮澤:まさに日本のグリーン領域のスタートアップとして、トップランナーのご活躍と理解いたしました。LIMEXや資源循環事業を拡大するにあたり、大企業や金融機関、投資家ともうまく連携してこられたのかと想像するのですが、 この辺りはどのようにやられてきたのでしょうか。
坂本:初期のころから現在に至るまで、連携の内容や進捗は様々ですが、多くの企業にご出資いただき、研究開発や事業を進める上でのサポートをしていただいています。一つ言えるのは、スタートアップはどうしても勢いで商品やサービスをどんどん世の中に出しがちで、失敗してしまうケースが多々見受けられます。一方で大企業にはいろいろな蓄積があり、石橋を叩いて進めるノウハウを持っています。そうした大企業に採用されるようなチェックのプロセスをしっかりと組むことによって失敗を減らせますし、結果的に他の企業にも採用されやすくなるといったこともあります。
宮澤:多くの大企業からご出資をいただいたとのことですが、簡単におっしゃられましたけれども、それこそが非常にハードルの高い部分かと思います。出資いただく上でのポイントはありますか。
坂本:これまで数十社の企業にご出資していただいていますが、お声がけさせていただいたのはおそらくその10倍ぐらいです。諦めず、しつこく、しつこく、いろいろな企業の方に会いに行き、「同じ企業でもこの部署の方はダメだけど、この部署の方は相性がいいのではないか」と、何度も行っていました。
一度応援してくださる方が見つかると、その方が社内を走り回ってなんとか応援してくれるような動きをしてくださるので、そこまでは諦めないことが大切です。スタートアップの方にお伝えしたいのは、あるA社の部署に一度断られてもダメだとは思わずに、その会社にどうしても入ってほしかったら、いろいろな部署にあたりに行くとか、より上司に行く、最後は社長に会いに行くなど、本当にしつこく行ったほうがいいと思います。
宮澤:坂本さんはアメリカにいらっしゃった時代にスタートアップをたくさん見られています。どういうスタートアップだと大企業側から見ても魅力的に見えたり、こういうコミュニケーションをしてくれると大企業側としても受けやすい、などはございますか。
坂本:ありきたりなところで言うと、技術で差別化できているかとか、いろいろな要素はあるのですが、結局は、大企業はスタートアップからのオファーがすごく多いので、諦めが早い人は離脱していましたし、一番しつこく食いついて何回も提案に行っている人は最後に勝っていました。ただし、しつこいだけではなくて、情熱や、やり切る姿勢が大事だと思います。
グローバル展開に向けたサステナビリティ革命
宮澤:技術やビジネスモデルも大事だけれど、諦めない姿勢や執念、熱量が非常に大事だということですね。そういった中で、国内だけでなくグローバルな展開でも構想をお持ちだと思います。そのあたりをうかがえますでしょうか。
坂本:我々TBMでは、以下の三つをキーファクターと位置づけています。
一つ目は、知財戦略です。いまはグローバル特許が非常に取りやすく、最低限の基本特許を取得することが大事です。LIMEXも世界40か国以上、150件を超える権利化をしていて、 世界的に営業を開始しております。経済産業省特許庁が表彰する令和4年度「知財功労賞」においては、「経済産業大臣表彰」を受賞しました。経済産業省では特許取得に補助金も出しているので、スタートアップの皆さんも活用されるといいかと思います。
二つ目が、ファブレスモデル(※4)です。自社工場を持たないと最終製品ができないというモデルはすごく時間とお金がかかります。LIMEXの場合は、材料さえ作ってしまえば既存の工場で成形できるため、スピード感を持ったグローバル展開が可能です。材料である石灰石と樹脂は世界中で手に入るので、レシピさえあればどこでも作れるような状態にしています。
※4 工場を所有せずに製造業としての活動を行うモデル
三つ目は、グローバルパートナーとの協業です。世界各国で、環境面での規制が急激に変化する中で、我々日本のベンチャー企業が各国のルールを学びながら事業を進めていくのは困難です。そのため、各国の企業とパートナーを組む必要があります。我々は韓国財閥のSKグループと135億円の資本業務提携に合意し、彼らのグローバル戦略の中に組み込ませてもらいながらLIMEX事業を進めています。彼らが売りたいものを一緒に開発して、彼らの持っているグローバルのネットワークで売っていただくことを、我々は期待しています。
他の国でも販売代理店や業界団体と連携して、各国のルールや文化に合わせられるよう進めています。例えば、中国は自治体の力が強いため自治体と提携しています。ベトナムでは現地法人を作り、タイでは現地の代理店と契約するなど、国や地域に合わせてやり方を変えています。
また、国際会議や国際コミュニティー(展示会やサミットなど)に関しては、グリーン系のスタートアップは出やすいので、どんどんチャレンジすべきです。日本で行われているものには海外から様々なお客さんが来ますので、積極的に参加しましょう。環境省や経済産業省の支援も得やすいですし、東京都もグローバルなカンファレンスを開催しています。グリーン系のスタートアップはいま引きがありますので、どんどん活用していただくのがいいと思います。
我々はグローバルに通じる目標を定めています。一つは「Go Carbon Negative」。2030年までに自分たちの事業を全てカーボンネガティブにするという目標です。もう一つは「Go Circular」。2030年までに100万トンのLIMEXとプラスチックを50カ国で循環させるという目標です。これら野心的な目標を掲げて、事業を進めています。
宮澤:ご説明ありがとうございます。グリーン領域では、そもそも国内で事業を回すだけでも大変な中で、TBMはどのタイミングでグローバル進出を考え始めたのでしょうか。
坂本:創業者の山﨑は創業当時から、グローバルに展開できる事業を考えていました。
宮澤:初めの一手を打ったのはいつですか。
坂本:本当に小さいところから言いますと、2015年に宮城県の白石蔵王で初めてLIMEXの工場が稼働し、そこでできた製品がミラノ万博のポスターで採用されました。非常に小さいですが、それがグローバル展開の第一歩だったと思います。
宮澤:ミラノ万博のポスターの案件はどうやって獲得したのでしょうか。
坂本:ミラノ万博は日本の技術を世界でお披露目する貴重な場だということで、採用に向けて、経済産業省やいろいろな方々にご尽力いただきました。
宮澤:先ほど韓国のSKグループと組んでグローバル展開を進めるという話がありましたが、日本にもグローバル展開している大企業は数多くあります。日本企業との協業は難しいのでしょうか。
坂本:我々は日本のベンチャーですので、できれば日本企業と一緒に海外進出したいという思いはありますが、 たまたま韓国のSKグループが非常に勢いがあり、一緒に海外展開をしようという話をくださったという流れがありました。実は、国際的なイベントに出ると、日本企業と同じくらい海外の企業からも提携のオファーがあるので、海外の企業と組むという選択肢をはじめから持っておいたほうがいいと思います。
宮澤:事業の性質によって国内と海外、それぞれ組む企業を変えることもあり得るのでしょうか。
坂本:実は、日本の焼却炉は世界で最も有毒ガスを出さず、発電効率もいいんです。既にいくつかの有力企業は、ヨーロッパで焼却炉を販売していますが、我々のリサイクル技術と日本の焼却炉をセットにして、日本の大企業と一緒に海外で販売するという事業の形の可能性もあるのではと思います。
宮澤:世界50カ国で展開するという目標はまさに野心的だと思うのですが、 例えば欧州への進出はどのようにお考えでしょうか。
坂本:欧州は本当に環境意識が高く、もっと早く進出していきたいのですが、ルールがとても厳しいためハードルが高いです。例えば原材料の輸出に規制があったり、資源循環もEU圏内でやることが有利になる法律がどんどんできています。我々単独では難しく、欧州で事業をやっている企業と組んだり、あるいは、欧州でしっかりロビー活動ができるような企業と組む必要があります。
宮澤:ありがとうございます。最後に、坂本様から本日ご参加の皆様に一言メッセージをいただけますでしょうか。
坂本:日本には良い技術や仕組みを持っているスタートアップがたくさん出てきています。日本の大企業とスタートアップがうまくシナジーを生んで、その上で、さらに必要であれば海外の大企業や、海外のスタートアップも巻き込んでいく。そういったことを皆さんと一緒にやっていければいいですね。引き続きよろしくお願いします。
東京コンソーシアム事務局の森本陽介より東京コンソーシアムによるグリーンスタートアップ支援プログラムを紹介しました。東京コンソーシアムでは2023年度のグリーンスタートアップ支援対象企業を募集しています。
2023年度「グリーンスタートアップ支援」対象企業 募集開始 (tokyo.lg.jp)
東京コンソーシアム会員である東京建物様から、サステナビリティへの取組についてご紹介いただきました。続いて、グリーン領域への予算を拡充しているNEDO様(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)より、スタートアップに対する支援事業についてご紹介いただきました。
来場された参加者の皆さまによる懇親会が開かれました。会場では東京コンソーシアム会員であるカゴメ様のジュースが無料で振る舞われました。また、参加者の属性が一目で分かるよう、ネックストラップの専用台紙のデザインが「スタートアップ」「事業会社」「投資家・金融機関」「行政自治体・大学」「メディア」分けられており、参加者の皆様のスムーズな交流に一役買っていました。会場は熱い空気に包まれ、閉会まで活発な情報交換が行われました。
「日本のスタートアップでTBMさんのように積極的に海外展開している企業は少ないので、坂本さんのお話を実際に聞くことができてとても貴重な機会だと感じましたし、学びも多かったです」
「坂本さんがおっしゃっていた“しつこく”というキーワードが印象的でした。グリーン領域の事業はすぐに成果がでるわけではないので、諦めずに情熱をもって挑戦すること、強い想いを持ち続けることが大事だと感じました」
「私はVCの人間なのですが、同じテーマに関心のあるスタートアップさんやVC、CVCの方々に出会えるこのような交流会はとても貴重です。カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの領域は一社ではできないので、いろいろな事業会社の方々と知り合えるのは個人的にはうれしいですね」
「ESGの領域は国ごとに特色が異なりますし、ルールや規制がどんどん新しくできるので、海外進出をするには海外のパートナーと組むのが大事だと、坂本さんの話を聞いてあらためて感じました」
「坂本さんのように実際に経験した方の話は説得力があるなと思いました。またお話を聞く機会があるなら、今度は海外展開したいスタートアップにとって参考になるような、失敗談をもっと聞いてみたいですね」
「坂本さんの言う通り、環境領域はいろいろな国がそれぞれ規制を作り始めています。何も知らずに進出しても、結局、失敗して時間を浪費してしまうことになるので、そのあたりの情報交換は海外に行く前にやっておくべきだなと思いました」
以上。