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イベントレポート

Greater Tokyo Startup & Government Pitch ~自治体の取組とスタートアップの可能性を探る イベントレポート

Greater Tokyo Startup & Government Pitch ~自治体の取組とスタートアップの可能性を探る イベントレポート

1. 概要

2024年3月26日に、「Greater Tokyo Startup & Government Pitch ~自治体の取組とスタートアップの可能性を探る」がTokyo Innovation Baseで開催され、自治体と自治体から推薦された6スタートアップ企業が登壇しました。
本イベントは、東京圏のスタートアップ・エコシステム形成に向けて自治体の取り組みについての情報共有と、スタートアップとのマッチング促進を目的として実施しています。本イベントでは、始めに自治体が各自治体の現状とスタートアップ支援施策を紹介し、その後スタートアップがピッチを行いました。

「Greater Tokyo Startup & Government Pitch ~自治体の取組とスタートアップの可能性を探る」集合写真

2. イベント実施概要

[第一部:各自治体によるガバメントピッチ]

東京コンソーシアムでは、自治体と連携しスタートアップを支援する施策を実施しています。第一部では、東京都の3つの自治体(渋谷区、港区、墨田区 ※登壇順)が登壇し、各自治体におけるスタートアップ支援の取り組みをパネルディスカッション形式で紹介しました。

渋谷区 産業観光文化部 グローバル拠点都市推進室

渋谷区は多様なバックグラウンドを持つ方が集まる街として、世界に挑戦する起業家が集まるエコシステム形成を目指しています。
コンソーシアムの立ち上げや規制緩和による「環境整備」、スタートアップビザ制度や英語を主としたコミュニティイベントの開催等を通した「国際化」、2300人を超える区民モニター協力のBtoC実証をはじめとする「実証実験事業」に取り組んでいます。

港区 港区立産業振興センター

港区は拠点を置く国(大使館等)や企業が多く、人と資本が集積する強みを活かした国際的なまちづくりを目指しています。
登記可能なコワーキングスペースや、ものづくりに対応するビジネスサポートファクトリー、営利利用可能な貸し出しスペースを備える港区立産業振興センターを拠点に、知識を学ぶ場の提供やミートアップ機会の創出、アントレプレナーシッププログラム等に取り組んでいます。

墨田区 産業振興課

墨田区は工場数が都内で2番目に多く、製造業が集積する”ものづくりのまち”です。
1979年、全国で初めて中小企業振興基本条例を制定し、事業者支援を区の重要課題として位置づけ様々な施策を展開してきました。現在は、「ハードウェアスタートアップ拠点構想」のもと、2023年10月に開設した、墨田区産業共創施設SUMIDA INNOVATION COREを拠点に、スタートアップ支援を通じた区内ものづくり企業や大学等との共創創出に注力し、「産業集積のアップデート」の実現を目指しています。

パネルディスカッション風景

[第二部:各自治体推薦のスタートアップによるスタートアップピッチ]

第二部では、各自治体が推薦したスタートアップが登壇し、各企業の事業や取り組みを紹介しました。質疑応答では各社のビジネスモデルや自治体連携に関する様々なご質問をいただきました。

株式会社NERON 代表取締役 CEO長﨑恭久 (渋谷区推薦)

脳神経系に直接作用する腸内細カクテルを開発し、世界中のメンタルをベースアップしてWell-beingの実現を目指しています。
ストレスを緩和する腸内細菌を活用し、戦争避難民の方への適用から宇宙空間での利活用までを構想しています。

LOOVIC株式会社 代表取締役 山中亨 (渋谷区推薦)

だれでも作れるコエのナビ&ガイドサービス「LOOVIC」を開発しています。まるで人がそばにいるかのような人間拡張技術を用いて無人ナビガイドを提供することで、観光業界や福祉業界の人材不足を同時解決するための安全・安心、そしてWell-beingにつながる外出支援を行います。

株式会社APTO 代表取締役 高品良 (港区推薦)

AI開発でボトルネックになるデータ作成作業を素早く低コスト・高品質に実施できる「harBest」を提供しています。データ整備が課題でAI開発が頓挫するケースが多い中、データ整備を一貫して担うことで開発を支援します。

株式会社CHAOSRU 代表取締役 内藤薫 (港区推薦)

XR・バーチャルテクノロジーや生成AIといった最先端テックの技術力とデザイン力の2つを兼ね備えた、新しい時代のクリエイティブ系企業です。従来フローでは制作ハードルの高いハイエンド表現も実現可能な動画やグラフィックの新しいフレームワークを提案しています。

MOVeLOT株式会社 代表取締役兼ロボットパイロット 廣井健人 (墨田区推薦)

MOVeLOT.Incは搭乗型ロボットのチカラで人の”心”を動かし、搭乗型ロボット領域における世界的なリーディングカンパニーを目指しています。搭乗型ロボットならではのエンターテイメント体験が可能な空間を設計構築し、世界に展開していきます。

株式会社セラピア 代表取締役 田中圭 (墨田区推薦)

独自に培ったノーコードの技術を活かしてデジタル人材育成サービスを手掛けます。短期集中ノーコードコーチングプログラム「アプレルダッシュ」の運営を中心に、ノーコード技術を活用した受託開発、中小企業向けのDX人材教育事業等を提供しています。

各企業ディスカッションの様子