
2026年2月16日(月)、Tokyo Innovation Base(TIB)にて、SusHi Tech Tokyo 2026 – Gathering Day の公式プログラムの一部として「Global Strategy Talk:世界から見た東京圏スタートアップ・エコシステムの可能性」を開催しました。
概要
本セッションでは、海外VC・グローバルCVCの視点を起点に、日本および東京のスタートアップ・エコシステムがどのように評価され、どのような期待が寄せられているのかを多角的に読み解きました。海外投資家の視点から、日本のスタートアップ・エコシステムがこれまでどのように見られてきたか、また今後グローバル展開を進める上で何が壁となるのかを議論し、海外との連携・協業・投資を見据えた戦略的視点を得ることを目的としたトークセッションです。
登壇者
海外VC
Serena Lewis (Investment Manager, Pegasus Tech Ventures)
Pegasus Tech Venturesで投資責任者を務め、スタートアップの分析とポートフォリオ運営を担当。ベンチャーデット、VCでの投資経験に加え、女性ヘルスケア領域のスタートアップ共同創業経験を持つ。
Michael Phillips (Board Secretary, Alumni Ventures)
Alumni VenturesのBoard Secretary。法務・事業の両面で25年以上の経験を持ち、TIAA/Nuveenで事業成長に貢献後、インフラ投資プラットフォームを共同創業。大手法律事務所・金融機関での実務経験、CFA資格を有する。
CVC
Prashant K. Bothra (Principal, Woven Capital)
トヨタのグロース・ステージ投資を担うWoven Capitalのプリンシパルとして、モビリティ、ロボティクス、サプライチェーン、産業AIを中心とした投資を担当。世界の金融機関で投資・リサーチを経験し、MENA地域及び北米におけるベンチャーキャピタル・プライベートエクイティ投資を主導。
モデレーター
小村 隆祐(Head of Venture Café Japan | Executive Director, Venture Café Tokyo) Venture Café Japanヘッド/Venture Café Tokyoエグゼクティブディレクター。グロービスで人材育成・組織開発や起業分野の教材開発に従事し、2018年からVenture Café日本拠点の立ち上げを推進。2024年より現職。

当日扱った主な論点(トークテーマ)
・なぜ今、日本/東京のスタートアップ・エコシステムなのか
・投資判断の基準(どこを見るのか/どう見極めるのか)
・どのようなスタートアップがグローバルに選ばれるのか、また事業会社にはどのような連携姿勢が求められるのか
1)「なぜ今、日本/東京なのか」
海外投資家の視点から、東京圏の市場性や産業集積、研究開発の厚み、政府・CVC・大企業による支援の広がり、そして今後の商業化・グローバル展開の余地などが論点となりました。あわせて、海外から見た期待と、今後さらに伸ばすべきポイントについても議論されました。Prashant氏は日本について、研究力は高い一方で商業化とPoC迅速化が課題と捉えられていました。
2)「投資判断の基準」
投資家がスタートアップを評価する際の観点として、技術やプロダクトの強みだけでなく、解くべき課題の明確さ、事業の拡張性、財務的なリターン、グローバル志向、日本企業との協業可能性、PoC後の商業化見通しなどが具体的に議論されました。Serena氏は投資判断について、日本の大企業と事業連携できる余地を重視されていました。参加者にとっては、評価軸を“相手目線”で捉え直すヒントが多いパートとなりました。

3)「投資後の支援とグローバル展開」
投資後の支援としては、資金調達、顧客・投資家・事業会社との接点形成、経営支援、海外展開支援など、多面的な関与のあり方が具体的に議論されました。Michael氏は、顧客・取締役・次ラウンドVCなどをつなぐネットワーク提供を重視しており、必要な場面で支援する立場を強調していました。参加者にとっては、投資後の支援が単なる資金提供にとどまらず、事業成長やグローバル展開を具体的に後押しするものであることを理解するヒントが多いパートとなりました。

実施後アンケート
アンケート(回答者範囲)では「非常に満足/満足」が大多数を占め、満足度の高さが確認されました。また、参加者が「参考になった」と挙げた論点としては、「なぜ今、日本/東京なのか」「投資判断の基準」「グローバルに選ばれる条件」などが相対的に多く、海外視点で自社の打ち手や準備を再点検したいというニーズが見られました。さらに、学びに留まらず、海外投資家とのネットワーキングや関係構築を求める声も確認され、具体的な接続ニーズが示唆されました。
まとめ
Global Strategy Talk は、海外投資家・CVCの視点から、東京圏スタートアップ・エコシステムの評価と可能性を読み解くとともに、投資・協業を前に進めるための現実的な論点を整理する機会となりました。参加者にとっては、海外との連携を見据えた戦略的視点を得るだけでなく、次のアクション(関係構築・協業検討・検証設計)を具体化するヒントが得られるセッションとなりました。
また実施後には、登壇されたVCの方々へコンソーシアム会員の個別紹介を行い、グローバルとの接続強化を続けています。
東京コンソーシアムでは、今後も成果創出に向けた取組に積極的に取り組んでいきます。