本プログラムでは、令和６年度ディープ·エコシステム事業、グリーンスタートアップ支援事業での採択企業各５社から、支援成果報告のピッチプレゼンを頂きました。その後CES2025派遣プログラム報告会にて、JETROのスタートアップ支援事業紹介、及び支援を受けたスタートアップ2社とのパネルディスカッションを実施しました。
はじめに、東京コンソーシアム事務局の美馬あかりより、東京コンソーシアム事業について説明の後、本日のプログラムおよび令和6年度ディープ·エコシステム、グリーンスタートアップ支援採択企業（各５社）の紹介を行いました。
今年度は、井出 啓介 氏（株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ パートナー）、西山 知恵子 氏（Soar株式会社）にコメンテーターを務めて頂き、本事業採択企業5社による成果報告、質疑応答を行いました。
枝常：腸内フローラなどの微生物研究に基づいたサプリメントやスキンケア製品の開発·販売を行い、健康と美容をサポートする商品を提供しています。支援いただいた内容としては、BtoBの営業領域での関連会社の紹介やM＆Aのアドバイスをしていただきました。紹介いただいた情報量の豊富さやスピード感の速さ、アドバイスの質の高さを感じているので、感謝しています。
中島：建設テックや建設DXのドメインで事業を展開しています。建設業界向けのクラウド型施工管理アプリ「Photoruction」を提供しており、現場の写真管理や図面管理を効率化し、業務の生産性向上をサポートするアプリケーションとなっています。行政への「Photoruction」の展開や行政が抱える課題のヒアリング等、今後の展開に関する取組についてご支援いただきました。
岸上：VR（仮想現実）ゲームの企画・開発・販売を実施しており、近年革新的なVRコンテンツを提供し、ユーザーに新しい体験を届けることを目指しています。本事業では、当社VR技術のBtoBビジネスへの転用アイデアや、大手事業会社数社との提携機会をご紹介いただきました。また、資金調達の面でも数億規模の契約も決定しており、様々な面でご支援いただきました。
乙部：AI（人工知能）技術を活用したソリューション開発を行い、企業の業務効率化や意思決定支援を提供しております。特に、知識の可視化や継承を支援するプラットフォームに注力しています。上場後の経営を見据えるうえで、独自性のみならず相対的な価値を創出する必要性を提言をいただけたことが大変ありがたかったです。
阿部：データの安全な分散管理でゼロトラストを実現する秘密分散技術を提供しています。特に、情報漏洩対策やデータ保護を支援するソリューションを展開しています。主に、あらゆる方とのマッチングや活用パターンのプロモーションに関して支援いただきました。
今年度は、尾西 祥平 氏（三浦法律事務所（当時） パートナー弁護士）、Liang Joy 氏（グローバル·ブレイン株式会社 Investment Group Principal）にコメンテーターを務めて頂き、本事業採択企業5社による成果報告、質疑応答を行いました。
李：CO2の見える化クラウドを中心に、企業の脱炭素をワンストップで支援するサービスを展開しています。本プログラムでは、海外進出に向けた市場調査やネットワーキング支援等をいただきました。
本橋：アフリカで従来の金融機関の融資対象となっていない小規模農家に対して、テクノロジーを駆使してマイクロファイナンスを提供しております。肥料や種子を農家へ提供する代わりに、収穫した農作物の一部を返済してもらい、それらをメーカーへ販売しています。投資家や人材会社のご紹介をはじめ、様々なご支援をいただきました。
佐藤：先進的なトポロジカル物質技術を駆使して、次世代の半導体メモリ、センサ技術を提供しています。現在は、新しい物理現象を利用した高速発熱検知センサ技術複雑を展開しています。本事業では、マーケット·アウトルックや、具体的なセンサの利用候補となるような企業とのコネクション作りをサポートいただきました。
奥山：農業関連のコンサルティングや技術支援の提供、農業生産の効率化や品質向上を目指し、先進的な農業技術や経営ノウハウを提供しています。農業＋αの事業モデルの構築や農業投資を考える大企業とのマッチング、協業提案の創出等ご支援いただきました。
池上： ゼオライトを用いたDirect Air Capture（DAC）技術の開発に取り組んでいます。ゼオライト吸着剤とCO2回収装置を実用化し、消費エネルギーや建築コストを低減したサービスを提供するメーカーとして事業展開を目指しています。事務局の皆様には、今後の本格的な海外展開を見据え、海外顧客やビジネスパートナーの紹介、海外市場調査など様々ご支援をいただきました。加えて、支援の中で頂いた助言を活かし、海外政府が支援する事業に採択されるなど、成果を出すことができました。
森：2021年11月、日本政府が発表したSU育成5か年計画を皮切りに、日本貿易振興機構(JETRO)では年間700件以上のスタートアップの支援をさせていただいておりまして、現在は126社以上の企業が海外での協業連携や資金調達などに成功しています。CES2025派遣プログラムでは、海外のアクセラレーターに日本のスタートアップ·エコシステムの環境を知ってもらい、CESの場でしか実現し得ないマッチングの創出を図っております。
芳賀：エンタメ領域に特化したグリーンテックソリューションである「Pucre」というアプリケーションサービスを提供しています。企業タイアップと環境貢献を同時に進めていけることを強みとしたサービスとなっております。CESはかなり大規模なカンファレンスということもあり、海外の同世代起業家とのマッチングや新しいテクノロジーの発見もあり非常に刺激的な時間を過ごすことができました。事務局には、現地でのCES参加時だけでなく、参加前からアポイントの調整等手厚くサポートをいただき、非常にありがたいご支援をいただきました。
堀：太陽光発電や蓄電池等の再生可能エネルギーを活用した発電事業向けに、ソフトウェアを提供しております。電力関係の協業できるパートナーを、今後見つけていけたらと考えております。CESでは、非常に幅広い業界の先端技術を数多く展示されていて、テクノロジーの長期的な動向を学ぶことができたとても良い機会でした。CES参加中は、事務局にブースでの業務をご協力いただいたり、製品の紹介まで代わりに一部ご担当いただいたり、人手が足りない中での参加だったので、大変助かりました。
